ヴィーガンとは?
最近「ヴィーガン」という言葉をよく耳にすることはありませんか?
「ヴィーガン」と聞くと、
- 野菜だけを食べる人
- ベジタリアンと呼び方が違うだけ?
- ストイックな食生活
- 健康思考
- 変わった人たち
などなど…
なんとなくイメージはつくけど、よくわからないと思うもおられるのではないでしょうか。
今回は「ヴィーガン」の考え方や、いま話題となっている主な理由についてご紹介します。
目次
1. ヴィーガンの歴史
2. ヴィーガンってどんな人?
3. ヴィーガンになる理由
1. ヴィーガンの歴史
1847年、イギリスでベジタリアン協会が創設され、お肉を食べない人たちとして「ベジタリアン」と総称されました。
1944年にはベジタリアン協会が英国ヴィーガン協会に分派し、植物性食品のみを食べる人たちを「ヴィーガン」と総称しました。
ベジタリアンやヴィーガンの語源は「健全な、生き生きとした」という意味のvegetus(ヴェゲトゥス)というラテン語です。
1951年に、英国ヴィーガン協会は「ヴィーガニズム」という「人間ができる限り動物を搾取することなく生きるべきであるという主義」を掲げ、ヴィーガニズム運動を拡大。それに賛同するレストランや主義を実践する人たちが増加しました。
ヴィーガンは、「健康に良いからお肉を食べないこと」ではなく、「動物搾取をしないこと」が起源となっています。
2. ヴィーガンってどんな人?
ベジタリアンは「菜食主義者」と総称し、健全で生命力に溢れた人とも言います。
ベジタリアンにも何段階か種類がありますが、一般的には肉、魚は食べず、植物性食品=野菜、穀類、芋、豆、果実、海藻類を食べます。中には卵や乳製品、魚を食べるベジタリアンの方もおられます。
ヴィーガンは、肉、魚以外にも、卵や乳製品(ミルク、バター、チーズ)などの動物性食品は食べません。また、蜂蜜も口にせず、精白・精製のために牛骨炭が使われることの多い白砂糖も口にしない人が多いです。動物性素材(毛皮、ウール、革)の物や、動物実験を行った用品も使用しません。
これらは「人間ができる限り動物を搾取することなく生きるべきであるという主義」における動物搾取をなくす考えからの行動です。
また、ヴィーガンは「完全菜食主義者」と総称されることもありますが、先述の英国ヴィーガン協会の定義には「できる限り(原文:as far as is possible and practicable)」と書かれており、「動物性食品を少しでも口にするとヴィーガンでなくなる」と言うわけではないと私たちは考えています。
動物搾取をなくすため、自分のできる限りにおいて行動に移すことがヴィーガニズムだと捉えています。
3. ヴィーガンになる理由
ヴィーガンになる理由は人それぞれですが、主に以下の3つが取り上げられることが多いです。
野菜をたくさん食べることは健康的であると昔から一般的に考えられていることではありますが、そこからさらに一歩進んだ健康が考えられるようなっています。
特に話題になったのは、ドキュメンタリー映画「ゲームチェンジャー」
総合格闘家が時代の最先端を走る科学者やトップアスリートに話を聞き、食生活が運動能力や健康に及ぼす影響を探求する映画で、人間にとって最適な食事は植物性食品のみを摂取することだと様々な視点から説明をしています。
ヴィーガンの原点である「動物を搾取しない」という考えが広がっています。
理由は様々挙げられますが、LGBTQ・フェミニズムなど権利の平等についての考えが多くの分野で広がり、動物の権利(アニマルライツ)も注目を浴びるようになっているのではないかと言われています。
畜産業の環境負荷が大きな社会問題になっています。温室効果ガス排出量、水使用量、土地の使用など、これらの問題についても多くのドキュメンタリー映画によって話題となっています。サステナブル・エシカルに対する需要増加に伴い、環境へ配慮する声が大きくなっています。
ヴィーガンについてご理解いただけましたでしょうか。
食だけでなく、ライフスタイルとして「できる限り動物を搾取することなく生きる」ことがヴィーガンに繋がっています。
ご関心を持たれたら、まずはできることから。
今後も、日常に取り入れやすい発信をしていきたいと思います。