グルテンフリーのメリット・デメリット
グルテンフリーについて調べていると「セリアック病でない人にグルテンフリーは勧められない」という意見を目にされたことはありませんか?
グルテンフリーは身体に良くないのでしょうか?
今回はグルテンフリーのメリットとデメリットについてご紹介します。
グルテンフリーのデメリットは?
2017年に海外で「グルテン関連疾患ではない人のグルテンフリーは推奨されない」と問題提起がされた論文がありました。
これは小麦製品を主食とする欧米でグルテンを制限することで、全粒穀物の摂取量が低下し、ビタミンやミネラル、食物繊維の摂取が不足することで心血管疾患などの病気のリスクが高まるためと理由付けされています。
では私たち日本人がグルテンフリーをする場合はどうすれば良いでしょうか。
日本人の主食はお米ですから、主食をパンや麺類からなるべく精製度の低いお米に置き換えるなど、これまで小麦から摂取していた栄養素をきちんと他の食材で補完すれば前述のようなビタミン・ミネラル、食物繊維の不足は心配する必要はなさそうです。
グルテンフリーのメリットは?
グルテンフリーのメリットとしてまず考えられるのはグルテン過敏症などのグルテン関連疾患が隠れていた場合に、腸内環境が正常化されることにより体調がよくなることでしょう。
その他にも
・菓子パンや、ケーキ・クッキーなどの洋菓子をよく食べていた人はエネルギー(カロリー)や砂糖、飽和脂肪酸の摂りすぎを防ぐことができる
・うどんやラーメンなどの麺類単品の食事を避けて和定食を選ぶようになれば糖質に偏っていた栄養バランスが整いやすくなる
・食パンやパスタ料理には日本人が摂りすぎている塩分が意外と多く含まれているのでむくみの解消が期待できる
このようにグルテンを避けようとした結果、他の栄養バランスも改善されるという嬉しい効果もありそうです。
私たちの身体は一人一人違うので、グルテンによる身体へ影響も人それぞれです。
また食事はそれぞれでスタートラインが異なるので、グルテンフリーで得られるメリットにも差があるでしょう。
流行りの健康法や食事法に盲目にならないように、身体の声に耳を傾けながら自分の身体に合った選択をしていくことが大切です。
出典
1.Zosia Kmietowicz, Gluten-free diet is not recommended for people without celiac disease,BMJ 2017